ボウイ関連書籍（洋書） 1980年代

An Illustrated Discography / Changes

1980年までのコンパクトなディスク・ガイド。写真も多く掲載されているし、アルバムやシングルの他にも各国の編集盤やブートレッグまでフォローしている（データ部分をChris Charlesworthが担当）。
表紙がピンクのレーベルで『The Illustrated Discography』のタイトルのものもあり1982年まで何度か版を重ねている。判型は四六判のポケットサイズ。

Angie Bowie : Free Spirit

1981年刊行の元妻アンジー・ボウイが著した最初の自叙伝は、いわゆる暴露本として発刊当初話題を集めた。判型は四六判のポケットサイズ。

A Chronology

1983年までのボウイの活動を日付ごとに追っていく細密な年代記。英語が苦手な向きにも読みやすい。著者のケヴィン・カンは後になってもボウイのオフィシャル・リリースの解説や研究書『Any Day Now』を著すイギリスきってのボウイ研究家である。

The Concert Tapes

オランダの当時まだ14歳だったボウイ研究家Pimm Jal de la Parra（愛称PJ）によって書き下ろされたボウイの全コンサート・ツアー記録集は1983年に刊行されている（画像は1985年の第2版）。世界中のファンやマニアからかき集めた録音テープをもとに、セットリストやステージでの様子、テープの音質のグレーディングまで緻密に解析。また、ファンによって撮影されたコンサート写真の数々も本書の魅力。PJ氏は2002年4月に急死。若くしてこの世を去ったが、現在も熱心なボウイ・U2マニア（両者の著作があるため）に彼の偉業は語り継がれている。

The Pitt Report

無名時代にボウイを支えたマネージャー、ケネス・ピットによる評伝。ヒットメーカーへと導くべく奔走しプライヴェートでも自宅に寝泊まりさせるなど一時期的ではあれどだれよりもボウイと近しい存在だったピットによる手記は知られざる内面や行動を事実に基づいて綴ったもので出版当時大きな話題を呼んだ。デビュー以前の1966年頃からピットが解雇される1969年までの音楽活動においてピットがいかに重要な存在だったかもわかる。1985年にOmnibus Pressよりソフトカヴァーで再版される。

Ziggy Stardust : Bowie 1972/1973

絢爛豪華なGenesis Publication刊のミック・ロック写真集『Moonage Daydream』に先駆けること約18年の1984年に刊行されたジギー時代のモノクロ主体の写真集。ほとんどが未発表写真だったため重宝がられた。また『Moonage Daydream』未掲載の写真も何点かあり。

People Stared at the Make-Up on His Face

スウェーデンのボウイ研究家Per Nilsenの自費出版によるステージ活動記録。コンサート100回分相当の写真やメモラビア、テレビ出演の記録、ツアーごとのセットリストやバンド・メンバーリスト、トレーダーテープやヴィデオのグレーディングなどなどマニア向けの一冊。

Theatre Of Music

バイオグラフィー、1964年から1985年までの作品解説（おもに録音物）、アーティスト（プロデューサーや俳優としてのボウイ）と大きく3つの章に分けて書かれた、比較的オーソドックスな評論。

The Starzone Interviews

幼年時代の恋人から元妻、ミュージシャンやプロデューサー、映画監督ら関係者の証言を集めたインタヴュー集。取材に応じているのはアンジー、ヴィスコンティ、ケネス・ピット、ショーン・メイズ、ニコラス・ローグ、ミック・ロンソン、ジョージ・シムズ、リンゼイ・ケンプ、ナターシャ・コルニロフ、ジョン・ハッチンスン、アール・スリック、ダナ・ギレスピーら。16ページの写真も。

In Other Words…

30人以上の関連人物への証言からボウイのキャリアの振り返り、将来の展望を見据える一冊。青年期、下積み時代、アメリカン・ドリーム、俳優活動などの章立てでインタヴューに応じたのはアンジー、ジョージ・アンダーウッド、ヴィク・ファーロング、レスリー・コン、ニコラス・ローグ、ジュリアン・テンプル、過去に仕事をともにしたミュージシャンやプロデューサーらが証言。モノクロだが貴重な写真も多数掲載されている。

Events Of David Bowie

英語とオランダ語でディスコグラフィーや海賊盤、ヴィデオ、ツアー・データなどの情報をまとめた自主制作と思われる一冊。1964年11月に長髪でいたことが取り上げられるテレビ番組『Tonight』出演時の音声を収録したフレキシ・ディスク付き。

The Archive / Profile

1981年に刊行された『A Profile』の再版。ほとんど写真集といった体裁のバイオグラフィー本。巻末ではブートレッグにも触れており、このあたりがCharlesworth氏らしい。英語が苦手なファンにも薦められる良書。

Glass Idol

1987年グラス・スパイダー・ツアーのヨーロッパでの各公演を撮り下ろした写真集。ステージ写真やバックステージ、オフショットなども収録されているし、視覚効果にこだわったステージを伝える一冊。

A Creative Catalogue : A Critical Appraisal Of The Bowie Magic

1987年に刊行された34ページの写真集。Huw Collingbourneによる当時までのキャリアを総括するテキストと多数の写真が掲載。

The Wild Eyed Boy 1964-1984

米レコード・コレクターズ誌20周年記念に出版されたボウイのコレクターズ・ガイドブック。アルバムやコンピレーション、7インチ/12インチ・シングルの各国盤を余白の許すかぎり写真とともに網羅しており、文字といえばほとんどアルバムや曲のタイトルとカタログ番号という徹底ぶり。カタログ番号を参照しながら買い物をするという自称マニアは間違いなく必携。ほかにもブートレッグや参加アルバム、トリビュート盤、ツアー・データにTV・映画出演リスト、書籍データまでと幅広いが、古い本なので’84年以降はほかの文献をあたることに。