ボウイ関連書籍(洋書) 2010年代

ボウイ関連書籍(洋書) 2010年代
著者 Kevin Cann
出版社 Adelita Ltd. (UK)
出版時期 2011年2月28日
ISBN 978-0955201776
価格 Amazonで確認する  ※特装版£175
備考 ソフトカヴァー 336ページ カラー

イギリスきってのボウイ研究家ケヴィン・カンの執念が宿る、出生から74年までの研究を「ロンドン・イヤーズ」としてまとめた必携の一冊。図版850点以上、日付で事象が追える構成のため英語が苦手な向きもおおいに楽しめる。あまり知られていないが『Any Day Now』には特装版が存在する。デレク・ファーンリー撮影のデビュー盤カヴァー写真のアウトテイクのプリントや初来日公演時のチケットのレプリカなど多数収められている。函入り豪華装丁の永久保存版は完全生産限定475部で残部わずかとなっているようだ。注文はこちら

The Man Who Sold The World: David Bowie And The 1970s

著者 Peter Doggett
出版社 Vintage (UK)
出版時期 2012年10月4日
ISBN 978-0099548874
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備考 ソフトカヴァー 432ページ 白黒印刷

『ザ・ビートルズ解散の真実』やルー・リード『ワイルド・サイドを歩け』を著したことでも知られる文化史家P・ドゲットによる80年までのアウトテイクを含む楽曲単位の研究報告書。アストロネッツやジョン・ケイル・セッション、初期のErnie Johnsonまでカバーしており読み応えは十分。

David Bowie Style

著者 Danny Lewis
出版社 Bloomsbury (UK)
出版時期 2012年10月30日
ISBN 978-1-4081-7376-3
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備考 ソフトカヴァー 192ページ カラー

ストックフォトサービスgettyImagesが権利所有する写真を集めた一冊。高画質な印刷だがネット上で見られる写真ばかりで目新しい写真は期待できない。

A Life in Pictures / Changes

著者 Chris Welch
出版社 Carlton Books Ltd
出版時期 2013年8月6日 / 2016年9月6日(増補版)
ISBN 978-1780973449 / 978-1780978536
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備考 ハードカヴァー 156ページ カラー

英国の音楽評論家クリス・ウェルチ氏によるボウイ史総振り返りを読みながら、その歩みを写真で辿るといった趣旨の一冊。写真はストックフォトなどで見られるものばかりなためヴィジュアルの充実度は期待しないほうがいいかもしれない。2016年9月に『Changes』と改題した増補版が刊行されている。

Album By Album

著者 Paolo Hewitt, Robert Elms
出版社 Carlton Books Ltd
出版時期 2013年9月12日
ISBN 978-1780974224
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備考 ハードカヴァー 288ページ カラー

邦訳が完了しているパオロ・ヒューイットのアルバムの製作秘話を解説した一冊。原書とは版型が異なり大判なこちらは写真集としても楽しめる。

Bowie In Hunger City New York 1974

著者 Andy Barding, Martyn Hammond, Paul Surridge
出版社 Cygnet Committee
出版時期 2014年
ISBN – –
価格 出版元で確認する
備考 ソフトカヴァー 40ページ カラー

イギリスでボウイのフォトブックを企画・出版しているインディペンデントな版元Cygnet Committeeの写真集第2弾は1974年7月19、20日のダイヤモンド・ドッグス・ツアーはマディソン・スクエア・ガーデン公演の写真集。Andy Bardingが撮影したモノトーンのステージ・フォトを中心にMartyn Hammondがアーカイヴとリサーチに基づいたテキストを綴り、Paul Surridgeがアートディレクションを担当。当時のチケットやプログラム、NMEやニューヨーク・タイムズ紙のコンサート・レヴューなども掲載され、ページ数は少ないながら当時のコンサートを臨場感いっぱいに読ませる一冊となっている。ナンバリング入り限定1,000冊。

Duffy Bowie: Five Sessions

著者 Chris Duffy, Kevin Cann
出版社 Antique Collectors Club Ltd
出版時期 2014年6月30日
ISBN 978-1851497652
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備考 ハードカヴァー 211ページ カラー

スウィンギング・ロンドンの「第3の男」などとも呼ばれるフォトグラファー、ブライアン・ダフィのボウイとの過去5回のセッションをまとめた作品集。セッションはジギーの当時、『アラジン・セイン』のアートワーク、『地球に落ちて来た男』当時、『ロジャー』と『スケアリー・モンスターズ』のアートワークとなる。
時期は5回それぞれの時期に限定されてしまうが、いかにボウイという被写体を撮るかといったフォト・セッションに至る過程が伝わってくるし未発表写真も数多いため相当な見応え。

Bowie Treasures

著者 Mike Evans
出版社 Carlton
出版時期 2014年9月2日
ISBN 978-1851497652
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備考 ハードカヴァー 64ページ カラー

『Reality』までのボウイの偉業、キャリアをかなり大雑把に紹介した上製函入り豪華本(64ページはさすがに無理すぎる)。だが見どころは本誌よりも充実した付録の数々。コンサートチケットや告知ポスターのレプリカ、ボウイのサインの入ったポストカードの複製、Isolar2や83年のワールド・ツアーのパンフまでミニチュアで再現する徹底ぶり。ただ付録は印刷というか質感がいまひとつ。その割に本誌に珍しい写真も掲載していたり、いろいろと惜しい一冊。96ページの函なし・複製なしの通常版は『Bowie: The Story of Rock’s Enduring Enigma』。また2016年8月31日にはスペースシャワーブックスより限定2,000部で日本版『ボウイ・トレジャーズ』も発売される。

Bowie’s Piano Man : The Life of Mike Garson

著者 Clifford Slapper
出版社 Fantom Films Limited
出版時期 2015年3月2日
ISBN 978-1781961315
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備考 ハードカヴァー 248ページ 白黒印刷

ボウイが信頼を寄せたミュージシャンのなかでもとりわけ重要なピアニスト、マイク・ガーソンの半生をClifford Slapperが聞き書きした回顧録。ブルックリンでの生い立ち、トニー・ヴィスコンティやアール・スリック、トレント・レズナー、ゲイル・アン・ドーシー、ジェリー・レオナルドらの証言、デヴィッド・ボウイとの仕事やプライヴェートでの交流について、ボウイのアルバムで参加した楽曲の解説集など、すべてのボウイファンにお薦めしたい充実の内容。

Rebel Rebel : All The Songs Of David Bowie From ’64 To ’76

著者 Chris O’Leary
出版社 Zero Books
出版時期 2015年3月27日
ISBN 978-1780992440
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備考 ソフトカヴァー 567ページ 白黒印刷

海外でもっとも充実するボウイの楽曲考察ブログPushing Dame A Headを主宰するChris O’learyの研究報告第一弾。サブタイトルからもわかるように1964年の「Liza Jane」から1976年の『Station To Station』収録曲までの考察がテキストのみで500ページ以上記述されている。ブログは参照する画像も多数掲載されているため本書を読むまえでもあとでもアクセスすることをお奨めしたい。装丁も地味なためほとんど言及されることはないが、ボウイの洋書では『The Complete Of David Bowie』に次いで推薦したい図書。1977年以降の研究の書籍化が待望される。

Future Nostalgia: Performing David Bowie

著者 Shelton Waldrep
出版社 Bloomsbury Academic
出版時期 2015年10月22日
ISBN 978-1623566920
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備考 ハード/ソフトカヴァー 232ページ 白黒印刷

テキスト準備中

Dawn Of The Duke – David Bowie in Vancouver, 1976

著者 Andrew Kent, Martyn Hammond, Paul Surridge
出版社 Cygnet Committee
出版時期 2015年10月
ISBN – –
価格 出版元で確認する
備考 ソフトカヴァー 40ページ カラー

イギリスでボウイのフォトブックを企画・出版しているインディペンデントな版元Cygnet Committeeの写真集第3弾は1976年1月28日から4日間にかけて行われたヴァンクーヴァーでのリハーサルをAndrew Kentが撮影した写真集。Andrew Kentによるシン・ホワイト・デュークのステージ・フォトを中心にMartyn Hammondがアーカイヴとリサーチに基づいたテキストを綴り、Paul Surridgeがアートディレクションを担当。ヴァンクーヴァー前後の日程の情報をはじめ公演を観たファンやRAM紙のレヴューなども掲載され、読み応えもじゅうぶん。Andrew Kentはのちに商業ルートで豪華写真集『Bowie : Behind The Curtain』を上梓する。ナンバリング入り限定1,000冊。

The Rise of David Bowie, 1972-1973

著者 Mick Rock
出版社 Taschen
出版時期 2016年4月16日
ISBN 978-3836560948
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備考 ハードカヴァー 300ページ カラー

80年代の『Ziggy Stardust』、00年代の『Moonage Daydream』とボウイの写真集を出版し続けてきたミック・ロックのTaschenより刊行された最新の写真集。表紙はレンチキュラーシートが貼られており、角度によって複数のジギーがそれぞれ浮かび上がる仕様に。普及版に先駆けて2015年9月に出版されたボウイ本人とミックの署名・函入の特装版は1972部限定(200部までのアート・エディションは複製プリント付き。1972部に加え240部のアーティスト・プルーフ版もあり)$4,000の高額にもかかわらずボウイ逝去の前に完売、Taschen史上最も早く完売した限定出版物となったという。

Bowie

著者 Steve Schapiro
出版社 Power House Books
出版時期 2016年4月20日
ISBN 978-1576878064
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備考 ハードカヴァー 104ページ カラー

70年代中期のボウイを被写体にしたスティーヴ・シャピロの写真集。『Young Americans』セッション、『地球に落ちて来た男』、『Station To Station』セッションなど、これまでに雑誌掲載などで知られた写真がはじめて一冊にまとめられたことの意義は大きい。冒頭には「Lazarus」のMVで着用した衣装とシャピロとの70年代のフォトセッションで着用した衣装との共通点など考証も掲載。装丁にもこだわりが感じられる、ファン必携の写真集。

The Age Of Bowie : How David Bowie Made a World of Difference

著者 Paul Morley
出版社 Simon & Schuster Ltd
出版時期 2016年7月28日
ISBN 978-1501151156
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備考 ハードカヴァー 496ページ 白黒印刷

1985年にケネス・ピットにインタヴューを敢行し2013年のヴィクトリア&アルバート博物館での回顧展ではアドバイザーを努めたポール・モーリー(ドキュメンタリー映画にも出演)がボウイの訃報を契機として10週間で書き上げた研究書。70年代を1年ごとに章分けし、これまで知られることの少なかった140のエピソードを交えた黄金期の考察を中心に、ボウイのキャリア全体を総括しようと試みる、野心的な一冊。巻末にはボウイの推薦図書100冊リストや独自視点でまとめられた簡易年表なども。

Labyrinth: The Ultimate Visual History

著者 Paula M Block, Terry J Erdmann
出版社 Insight Editions
出版時期 2016年10月18日
ISBN 978-1608878109
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備考 ハードカヴァー 192ページ 白黒印刷

『ラビリンス 魔王の迷宮』の劇場公開30周年を記念して出版された豪華ヴィジュアル・ブック。ジム・ヘンソンの息子ブライアン・ヘンソンやサラの義弟の赤ん坊を演じたトビー・フラウドの祝辞にはじまりボウイやジェニファー・コネリーら出演者たち、特撮の舞台セットとスタッフたちの未公開写真やブライアン・フラウドのクリーチャーをデザインしたスケッチ類、関係者のインタヴューなど多数掲載したメモリアルな内容。ポスターやメモラビア類のレプリカなどの豪華付録も。

Lazarus : The Complete Book And Lyrics

著者 Enda Walsh, David Bowie(Music by)
出版社 Nick Hern Books
出版時期 2016年11月10日
ISBN 978-1559365437
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備考 ソフトカヴァー 96ページ 白黒印刷

デヴィッド・ボウイとブロードウェイ・ミュージカルとして大ヒットした『Once ダブリンの街角で』の脚本を手がけた劇作家エンダ・ウォルシュによって書かれ、ベルギー出身の演出家イヴォ・ヴァン・ホーヴェが監督した舞台『Lazarus』の歌詞集を含む公式脚本。『Lazarus』はボウイが生前手掛けた最後のプロジェクトのひとつであり、2015年オフ・ブロードウェイ作品としてニューヨークで上演され、イギリスでは2016年10月25日よりキングス・クロス・シアターで2017年1月21日まで上演された。この舞台はボウイが主人公トーマス・ジェローム・ニュートンを演じた1976年の映画『地球に落ちて来た男』のスピンオフ作品でもある。脚本の最終にはニューヨークの自由の女神像のブロンズ製の浮き彫り銘板に刻まれたエマ・ラザルスの詩『The New Colossus』が掲載されている。